違法性・安易なCBD商品のネットからの購入は控えた方が無難
近年、インターネットで「CBD(カンナビジオール)」の含有された商品の販売を見かけることがあります。
そのリラックス効果から、オイルやシャンプー、入浴剤を始め、食品のグミなどに使用されています。
CBDとは、栽培が違法と指定されているヘンプに含まれる成分のことです。
もちろん、日本には違法薬物を取締まる法律があるため、違法成分が含まれている商品は販売どころか、持っているだけで処罰されます。
違法薬物が問題なのは、幻覚や妄想、パニック障害などの症状を引き起こす危険性があることです。
特に怖いのがその依存性にあり、止めることができなくなります。
ヘンプには依存性をもたらす原因になるテトラヒドロカンナビノール(THC)という物質が含まれています。
そのため、日本ではTHCの含まれている物は一切扱うことができないと法律で規定されています。
実は、ヘンプにはTHCによく似たカンナビノイドという化合物があり、その一つがCBDです。
CBDにはTHCのような依存性が無く、精神活性作用も無いことから、日本の法律では禁止されていません。
ただし、問題なのはその輸入元です。
ヘンプは日本では取扱えないため、商品は全て海外からの輸入品になります。
多くの先進国では大麻の取扱いが法律で制限されているため、往々にして規制の無い国で商品の作られるケースが多くなっています。
例えば、イスラエルやイラン、中国などです。
それらの国の商品の中には、CBDと表示されているにも関わらず、THCの混在されている粗悪品の危険性が高いのも事実です。
日本ではCBDの使われた商品を輸入販売する場合は厚生労働省の許可が必要です。
また、グミなどの食品は検疫所の許可、及び税関での分析検査という手続きを経なければなりません。
しかしながら、実態としては、全てのCBD商品が確実、且つ適切にこの過程をクリアしているかどうかは疑わしい面があります。
ヘンプを商品として使用できるのは、「熟成した茎」と「種」から抽出した成分だけです。
仮に、商品に「草」や「花」などから抽出された成分が含有されていると、幻覚作用を引起すTHCの含まれている可能性があります。
特に、化粧箱に成分の記載が無かったり、または価格が非常に割安だったりする商品は避けた方が賢明です
実は、今年の7月に、埼玉県の商社が輸入販売した「CBDオイル」に違法成分であるTHCが検出されたと、厚生労働省から発表されました。
現時点では、健康被害などが発生したという情報はありません。
しかしながら、ネットで購入した「CBDグミ」を携帯していた時に、おまわりさんの職務質問で見つかって逮捕された、なんていうことが笑い話では済まなくなるかもしれません。
安易なCBD商品のネットからの購入は控えた方が無難です。